第3幕
LUNA
第1幕  青春そして愛
第2幕  あなたにあてた手紙 
優しいあなたのぬくもりが
こころの奥までしみてくる
そんなあなたのぬくもりで
あたしのこころがいっぱいになる
この心のトキメキは
あなたにも伝わりますか?
狂おしいほどの熱い想い
みんなみんなあなたにあげる
夢のようなキスの後
そんな時間が一番好き…
熱い涙、久しぶりに流したの
胸の中の淋しさは、ずっとずっと残っていて
なんだか笑顔さえも忘れてしまう

恋する女は美しい
いつもあなたはそう言うけれど
時に恋は女を狂わせる

こんな苦しい恋なんて
終わらせようって何度も思ったわ
でも、そのたびにいつも考えるのは
そう、あなたとの狂おしい時間
まだ、感じたことのない、熱い熱い時間

あなたの唇が、私を蘇らせ
全身であなたを感じている
とろけるような永い愛撫のあと
突き上げる快感…
心も身体も透きとおっていく

離れられない…
もう、あなたから離れられないの
暗い闇の中であなたを探している
どうしようもなく涙が
溢れ出るのを止められずに

白い霧の中であなたとはぐれた
いつのまにか大きくなった
この想いを止められずに

意識とはうらはらに
決して止められない心
もう2度と戻ることはできない
そんなに優しくしないで
心が辛くなるから
どうしようもない重たいものに
耐えきれなくなるから

そんなに優しくしないで
心が疼くから
どうしようもない熱いものに
狂いそうになるから

だからお願い…
そんなに優しくしないで
そう、強い男がいいって、いつも思ってた
感じさせてくれる男が欲しいって、いつも思ってた
あなたみたいにね

私はあなたの前では正直になれる
遠慮なんてしなくていい、とても自然

でも、ひとつだけ真実がある
真実はいつだって悲しい
悲しみを快感に変えるすべさえも
あなたが教えてくれたわね

蘇る悲しい記憶
過去の記憶にがんじがらめになって
それでもなお、女でありたい私

いったいどれが本物の私なのかしら
同じ思いに捕らわれる

二人の間に横たわる
気の遠くなるような時の流れ
決して引き寄せることの出来ない
ただ悲しい時の流れ
こうして交わす愛の言葉さえも
空虚に変えてしまう時の流れ

それでもあなたを想わずにいられない
恨めしい時の流れに身を任せながら

そして二人はまた
同じ思いに捕らわれる

どこかですれ違ったあたしの心
優しいはずのあなたの声が
なぜか悲しく聞こえてくる

逢えない時間が永すぎて
真綿のように締め付けて
どんなにあがいても抜け出せない

いつでもあなたを想っているのに
こんなにもあなたを愛しているのに
素直になれないあたしの心

許してね…でも届かないね

「暗い方がいいの?」
「いいえ、表情が見えるほうがいいの
 それに、あなたが私の中に入ってくるのが見えると
 もっともっと感じるから。
 いったいどんなふうに満足させてくれるの?」


「どうだ?気持ちがいい?」
「うん…泣きそうなほど…」
「いっぱい泣いていいよ、隣から苦情が来るくらいにね」


「ほら、これでもう離れられなくなるだろ?」
「あぁ…そういうセリフも刺激的…」


「オレだって毎日もの思いだよ。
 突然おまえが消えたらどうなるんだろうってね」
「私だって同じ。あなたが消えたら狂うかもしれない」


私たちっていつもこんな風よね
そして、あなたはいつも優しい
でも、逢えない時間の方がながいんだもの
ずっとずっとその間、私はどうすればいいの?
きょうもまた走る、海の見える道
あの日走ったのと同じ、海の見える道
目の前に迫るあの時と同じ場所、同じ時間

でもそこには、あなただけがいない

キラキラ光る海の向こうには
あの日と同じまっ青な空
やっぱり行くのやめるね
だって帰れなくなるもの
一人で列車に乗って
ゆれて帰るのには
あまりにも遠すぎる距離

朝まであなたとすごしてしまったら
現実を忘れて帰れなくなりそう

考えると涙が止まらなくて
またひとりで泣いてしまいました
届かない、あなたに届かない
そのことだけがぐるぐるまわって
溢れ出る涙さえ、あざ笑っているみたい

こんなあたしを、怒ってもいいよ
あなたに染められた恋模様
不思議色に染まるあたし
どんなことしても
どんなことが起きても
もうもとの色には戻れないね

鼓動が響くほど近くでみつめていて
もう離さないと何度も愛をささやいて
この幸せが逃げないように
あたしの幸せが逃げないように
しっかりつかまえていたいから
だからお願いずっとそばにいてね
不安も淋しさも 幸せに変えてしまう
そんなあなたの言葉
自信も優しさも とりもどしてくれる
そんな恋の魔法
すぐに消えちゃう魔力だから
いつもいつもお願いね
咲き誇る桃色の花も
咲き乱れる白い花も
あたしの心を埋めてはくれない
いつもいつもあなたを
想ってるだけのあたし
気がつくといつもあなたに
甘えたいあたし
どこかで遠い目をした
そんな記憶の中で
狂ったような喘ぎに
身も心も埋もれていく
久しぶりのあなたは、どんなふう?
あたしの知ってるあなたと同じ?
毎日話しをしてるのに、
時には声だって聞いてるのに
すごくすごく遠い気がする
側にいて欲しい、近くにいて欲しい
でもそれは永遠にかなわない冷めた現実
こんな恋に身をやつすのが
あたしに一番似合ってるかもしれない
真冬の朝、凍てつく風の中であなたを探した
振り向いたあなたの笑顔が好き
抱きとめたあなたの胸の熱さが好き

唇をかさね、深く深く愛を確かめる
お互いをまさぐり、強く強く愛を確かめる
ずっと離れていた、ずっと求めていた
そんな2人に、もう言葉はいらない

強く抱きしめて
これから始まる狂おしい一日のプロローグ
きょうは雨
シトシトと静かに降ちてくる
ちょっとナーバスなあたしの
心をぬらしていく
こんな日は窓辺でひとり
あなたの愛のかけらも
降ちてくるかもしれない
手をつないで歩く道はどこまで続くのだろう
いつもは別々の道を歩いているふたり
いまだけが許されるこの同じ道

どんなに歩いても歩いても
一緒にいる時間だけが
ふたりにとっての愛のみちしるべ
ねえ、あなたのことを考えると何も手につかないの
でも、恋してる自分が楽しくて、みんなに優しくなれる
本当は、いつもいつもそばにいたいけど
こんなふうに、離れているのもちょっといいかも

でも、どこかに行かないでね
私を置いていかないでね
あなたに出会えた私はしあわせ
どこまであなたと流れていくのだろう
ねえ、ちょうだい?
あなたの熱いもの、ちょうだい?
まだおあずけなの?

そこそこ…ダメっていいながら
ほんとうはもっともっとなの
激しい動きが大好きなの
だからもっともっとなの

近づいてくる近づいてくる
待ちに待った快感のとき

だからちょうだい?
あなたの熱いもの、ちょうだい?
あなたの背中に傷をつけたい
音がするほど強く抱きしめてくれたら
とけるほどに永く愛撫してくれたら
そしてそして、そしてそして
狂うほどに激しく感じさせてくれたら
身体が応えるから、心が叫ぶから
そしたらあなたの背中に
きりきりと音がするくらい爪を立てたい
たまには太陽の下で、あなたを眺めていたい
キラキラ輝く海を背中に
どんなふうに歌うの?
たまには手をつないだりして、ふたりで歩いてみたい
サラサラ風に吹かれるあなたは
どんなふうに照れるの?
たまにはレトロな店でラテなんか飲んでみたい
くるくるカップをまわしながら
どんなふうに笑うの?
いろんなあなたと、ずっと過ごす時間は
心が癒されてゆく、とてもステキな時間
見慣れぬ空の下の
シンと静かな夜
ひとり寝の枕に
輝く碧い月

遠い星空の下の
愛する彼の所へ
この魂の叫びが
今日も届くかしら
過ぎてしまえばもう
何もなかったように思える

思い出してももう
どうでもいいことのように思える

これからだってずっと
やっていけるように思える

でも、ほんとうは
自分が許せない
こんなふうにいつわっている
自分が許せない

心の奥でいまも
叫んでいるあたし
あなたと愛しあっている
確かな想いが痛みのように
あたしの中に忍び込む
求めあい、愛しあうふたり
でも形が見えない

ふたりは、ふたりにしかわからない湖の前で
いつも並んで立っている
抱き合うことはあっても、夢がない
愛が強すぎていつも痛い
あなたが欲しい、と心の中で何度もつぶやく
わかっているのはただそれだけ
あなたがあたしを見てくれている
それだけで、生きていることが熱く思える
あなたを思うと胸が騒ぎ、涙になる

あなたの温もりが好き
あたしにはないものだから

そう、季節がもうじき変わる
しとしとしと
心の涙が降ちてくる
あなたを想って泣いている
どこにも行けない熱い想いが
さまよいながら降ちてくる
こんな日は一日ベッドにもぐって
雨と一緒に泣いていたい
海が荒れ狂い、雲が急ぎ足で行き過ぎる
遠い遠い空の下で
あなたは何を思い
何を感じているのだろう
激しい波音は心をかき乱し
風の強さにあなたを求める
ほんの少しでもいいからここに来て

あたしのことをささえていて
あなたに逢えないまま眠る夜は
窓に輝く月さえもかすんで見える
この甘く切ない想いが
いつになったらあなたに伝わるのだろう…

第1幕  青春そして愛
第2幕  あなたにあてた手紙